クリエイティブの流儀

前々から楽しみにしていた、札幌パルコin蜷川実花×森山大道トークショー。森山さんは去年の夏に宮の森美術館で講演を見た以来。黒ジャケットに黒髪。作品もだけど、なんかどこまでも黒が似合う人だ。
さてどんな話が聴けるやらと思っていたら、あらかじめお客さんから質問を集め、それを元に話が進んでいった。私まんまと質問あげることさえ忘れていた。
トークショーの中で一番心にしみたのはお二人とも著名な写真家でおられるのに、「つねに不安」「あせっている」「毎日生きるのに必死」という人間味あふれるお言葉だった。写真界の大物からそんな言葉が出るとは。。。あと撮ってるときは「ざわざわする」ってのも良かったです。いい胸騒ぎっていうんでしょうか。
やはり感覚の人なんだなーとしきりに思いました。なんだか興奮冷めやらず、思わず昨日の夜は「美術手帖」の「蜷川実花による蜷川実花」を読み返してしまいましたよ。
蜷川さんが女性に人気があるのは豊かな色彩感覚あふれる写真のみならず、女性として写真界の第一線で必至で頑張ってる所に共感するところもあるのかなーと思ったり。たしかに強烈なパワーを感じる作品群だと思います。個人的には「さくらん」の時の人選も好きだったり。あと名前が世に知れ渡るまでに青山ブックセンターで手作り写真集を売り込みしていた話も驚いた。
それに比べ、自分に置き換えてみると、努力してるって口でいってるだけでちっとも行動に移せてないなーとも思ったし。
やっぱりすさまじい気合と一つのことを信じてやり続けると遅かれ早かれ結果はついてくるのかな。だから今は「(写真を)撮ったから見てほしい」というシンプルな欲望にいきつくのかなーとも思った。とにかくお二方とも「生涯現役!」て感じがかっこよかったです。